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気候変動への対応

目指す姿

気候変動によって地球の未来が脅かされています。企業は、持続可能で健全な地球・社会が存在してはじめて事業運営が可能であることから、気候変動への取り組みは重要度が高く、同時に社会・ステークホルダーから広く求められていることでもあります。気候変動に対して継続的に行動することで、脱炭素社会の実現を目指します。

マテリアリティの
小区分
KPI 目標 達成時期
GHG排出量の削減と
TCFD提言に沿った
情報開示
スコープ1・2の排出量 70%減 2030年

TCFD提言に沿った情報開示

企業は、持続可能で健全な地球・社会が存在してはじめて事業運営が可能であることから、気候変動への取り組みは重要度が高いと認識し、マテリアリティに特定しております。
こうした背景から、2023年10月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同し、TCFD提言の枠組みに基づく情報開示を実施いたします。

1.ガバナンス

当社グループは、取締役会の諮問機関であり、社長執行役員が委員長を務めるサステナビリティ委員会にて、サステナビリティ活動および気候関連問題についての議論・検討を行っています。委員会の実施内容は定期的に取締役会に報告するとともに、特に重要なテーマに関しては取締役会での決議を図っております。

気候変動に関するガバナンス体制

(注)ガバナンス体制図の一部を抜粋しています。全体は下記をご覧ください。
https://www.septeni-holdings.co.jp/company/governance.html

2.戦略

当社グループは、気候変動がもたらすリスク、対策及び機会について、現時点において、以下のとおり認識しております。

なお、シナリオ分析においては、2℃及び4℃の気温上昇時の世界を想定し(※)、事業に影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会の重要性を評価しました。

レジリエンスを高めるため、リスクの抑制、機会の拡大を目指して参ります。

※シナリオ分析においては、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)や国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)等のレポートを参照しています。

TCFD提言に基づく
リスクと機会の分類
想定される主なリスクと機会 対応策 影響度 発生時期
移行
リスク
政策・法規制 炭素税などによるコストの発生 再生可能エネルギーへの切り替え 短~中期
技術 低炭素技術への対応遅れによるコストの増加 省エネ設備への迅速な転換 中~長期
市場 電力価格の高騰によるコストの増加 従業員への啓発活動を通じた省エネの推進 短~長期
評判 気候変動対策への遅れによる顧客、投資家、従業員からの信頼の喪失と企業価値の低下 TCFDやCDP等を通じた情報開示 中~長期
物理的
リスク
急性 異常気象の甚大化、自然災害の頻発によるサービスの運営停止、社内インフラへの影響 BCPおよび危機管理体制の維持・強化 長期
災害による広告出稿の自粛・減少 脱炭素社会の実現に向けた積極的な取り組みの推進 長期
慢性 気象パターンの変化による空調等のコスト増加 オフィスにおける継続的な省エネ施策の実施 中~長期
機会 製品・サービス 産業・社会の大きな変化による新たなビジネス機会の獲得 脱炭素の推進により出現する新たな顧客の獲得 中~長期
市場 環境配慮型製品・サービスの需要拡大による広告出稿の増加 中~長期
強靭性 気象パターンの変化に伴う居住地の分散による働き方の変化 リモートワークによる多様な働き方の推進 短~長期

※短期:~2025年、中期:2025年~2030年、長期:2030年~2050年

3.リスク管理

サステナビリティ委員会の事務局を務めるサステナビリティ推進部門は、気候変動に関連するリスクと機会について、それぞれを事業への影響度で評価し重要度を決定しています。評価にあたっては、必要に応じて関連するグループ会社および部門にヒアリングを行います。
当社グループは、グループの事業経営に影響を与える重要な事象から、事業の発展成長を阻害するリスクを識別・分析・評価し、リスクの回避と低減、移転などに対応するため、「グループリスクマネジメント規程」を整備しています。さらに当社グループの共通方針のもと、リスクを統合的かつ効果的に統括・管理する機関「グループリスクマネジメント委員会」を設置し、リスクマネジメント活動のPDCAサイクルを構築するほか、持続的な成長のために当社グループ全体でのリスクマネジメントを推進しています。

4.指標と目標

セプテーニグループでは、温室効果ガス排出量について、2030年度のScope1+2の排出量を2023年度比で70%削減という目標を設定しています。 温室効果ガス排出量の実績は以下の通りです。

2020/9 2021/9 2022/9 2023/12 ※2
排出量
(t-CO2)
割合
(%)
排出量
(t-CO2)
割合
(%)
排出量
(t-CO2)
割合
(%)
排出量
(t-CO2)
割合
(%)
Scope 1 5.5 0.1 6.9 0.1 7.3 0.1 7.0 0.1
Scope 2 768.5 15.9 719.6 14.8 817.0 12.8 940.6 9.1
Scope 3※1 4,071.1 84.0 4,138.1 85.1 5,548.6 87.1 9,386.9 90.8
総計 4,845.1 4,864.6 6,372.9 10,334.5

※1 カテゴリ1(購入した製品・サービス)、2(資本財)、3(エネルギー関連活動)、6(出張)、7(雇用者の通勤)、8(リース資産(上流))
※2 変則決算のため、2023年は15ヵ月分の数値を表示

▼GHG排出量の詳細な内訳は下記をご覧ください。

環境への取り組み

セプテーニグループでは、持続可能な社会の実現を目指し、事業活動における環境への影響を低減させるため、環境負荷の低減や資源の有効活用に積極的に取組んでまいります。

環境方針

1. 印刷用紙の削減
2. 積極的なグリーン購入
3. 省資源・省エネルギー施策の実施、リサイクルの推進

印刷用紙削減への取り組み

セプテーニグループでは、 会議資料や社内文書などをデジタルデータで共有することで、印刷用紙の削減に取り組んでいます。2018年7月から2019年6月の1年間で、印刷用紙の使用量を前年比53%と大幅に削減することができました。

名刺に石灰石を主原料としたLIMEX(ライメックス)を採用

LIMEXは、株式会社TBMが開発した石灰石を主原料とした新素材です。
石油由来原料や木材を消費することなく紙やプラスチックの代替品を製造することができることから、近年、環境保全への動きが高まるなかで注目されています。
セプテーニグループでは、2019年より名刺にLIMEXを採用しています。LIMEXの名刺を使用することにより、普通紙で作られた名刺と比較し、普通紙を生産する場合、樹木を約 20 本、水を約 85 トン使いますが、LIMEXの場合、木や水を使用せず、紙の代替製品 1トンを生産することができます。

ペットボトル削減の取り組み

2021年に来客用の飲料水をペットボトルからアルミ缶素材に変更しました。リサイクル率が高く、少ないエネルギーで再生が可能なアルミ缶を採用することで、環境負荷低減に努めています。