トップメッセージ

株式会社セプテーニ・ホールディングス
代表取締役 グループ社長執行役員
神埜 雄一
2026年4月
グループ全体のケイパビリティを結集し、
「VALUE MAXIMIZER」として
顧客の企業価値最大化を実現する
私がグループの代表に就任して以降のこの2年においては中期テーマとして「フォーカス&シナジー」を掲げ、グループ経営をしてまいりました。当社グループは「ひとりひとりのアントレプレナーシップで世界を元気に」というグループミッションのもと、個々の挑戦を尊重しながら事業拡大を続けてきた歴史がありますが、市場・競争環境の変化が一段と加速している足元の状況においては、「求心力を伴うチームワークでアントレプレナーシップを発揮する」経営を推進することで当社グループの競争力を高めることができると考え、この方向へと経営の舵を切りました。2025年に入り事業間の連携や外部パートナーとの協業が、具体的な成果や今後の成長の種として様々な実績が生まれ実を結び始めた結果、連結業績としての収益は過去最高を更新、Non-GAAP営業利益もV字回復を実現することができました。
これまでの「フォーカス&シナジー」の取り組みを通じて、当社グループとしての事業・組織基盤は私が想定していた以上に速いスピードで整いつつあります。そうした中で次に示す必要があると感じたのは、「中長期にわたり私たちセプテーニグループがどのような価値を提供し続ける企業を目指すのか」という点でした。そこで、今回2030年までを区切りとし、その時点でのありたい姿を「VALUE MAXIMIZER」と定義して、グループ全体の共通軸となる「VISION 2030」を掲げました。

これまでは各事業がそれぞれの専門性を活かし、広告効果改善やシステム開発の効率化などの個別の顧客課題に向き合う形で事業運営を行ってきました。しかし、顧客企業が本質的に求めているのは、そうした部分最適の積み重ねではなく、売上や利益といった経営指標全体の持続的な向上・改善です。これからは視座を一段引き上げ、顧客企業のPL構造に向き合い、どの領域にどのケイパビリティを組み合わせれば顧客の企業価値を上げられるのかという観点で、価値創出のあり方そのものを進化させていきます。グループ全体のケイパビリティを結集し、顧客企業の経営課題に対して包括的なソリューションを届けることで、企業価値の最大化に貢献することを目指します。
その実現に向け、2026〜2028年の3ヵ年の基本方針・重要施策を中期経営計画に落とし込みました。基本方針の一つ目は「事業の深化」として、過去2年間で築いたシナジーを生み出す土台を起点に、「シナジー&コラボレーション」へと取り組みを進化させていきます。事業間の相互補完にとどまらず、事業の垣根を超えて新たな事業やプロダクト、ソリューションの開発に取り組み、グループ全体の価値創出を促進する考えです。二つ目の基本方針として「事業の探索」を掲げ、次の収益源となる領域の拡大を目指します。積極的な投資チャンスを模索したい領域として着目しているのが、HR領域です。2026年から挑戦していくHR領域への展開をはじめ、今後は顧客企業のPL向上に資する価値創造モデルへとつなげていきます。
また、成長に向けた選択肢は社内での事業開発に限りません。既存事業と補完関係にある外部企業との協業や、M&Aを通じたケイパビリティの拡張も重要な選択肢です。目指す姿との親和性やシナジー創出の可能性を重視しながら、事業の隣接領域をつなげていくことで、グループとしての提供価値の幅を広げ、成長の確度を高めていきます。

このアントレプレナーシップを紡ぎ続け、組織の力へと転換していくためにも、「経営基盤の強化」を中期経営計画における三つ目の基本方針としました。また、「経営基盤の強化」として意思決定の規律を担保するガバナンスの高度化も不可欠です。執行機能においては、CxO制を導入し、グループ統括執行役員がグループ全体の業績を踏まえたアクションや横串の機能強化を迅速に実行できる体制へと変化していきます。さらに、サクセッション(後継者育成)を高度に実行していくため、人材開発委員会と指名・報酬諮問委員会との密な連携によって、経営陣の適度な新陳代謝を図ります。
私たちは、アントレプレナーシップを起点に、人と組織、そして経営のあり方を進化させ続けてきました。そのために必要な「Keep Young」な状態を作ることで、これからも世代交代を前提とした流動性の高い経営体制と、規律ある意思決定の仕組みを両立させ、アントレプレナーシップが継続的に発揮される組織を築いていきます。
2030年に向けて掲げた「VALUE MAXIMIZER」というありたい姿は、グループミッションの実現のために、当社グループがどれだけ顧客や社会に価値をもたらしているかを測るための一つのマイルストーンです。これはあくまで通過点に過ぎません。
創業から30年以上にわたり、私たちは市場や社会の変化を自らの成長エンジンに変えながら、事業や組織のあり方をアップデートし、新たな挑戦を重ねてきました。その根底にあるのが、「アントレプレナーシップ」です。私たちはこの精神を、単なる個人の資質ではなく、世代や組織の枠を越えて受け継ぎ、組織全体の原動力となる普遍的な価値観として位置づけています。これからも、アントレプレナーシップを強く発揮する「Keep Young」な組織であり続け、私たちに関わる人や企業にとって常に前向きな刺激を与え続けられる存在でありたいと考えています。そして、時代の変化に即した進化を前提とした経営を続けることで、顧客の企業価値の最大化を実現できる企業としての中長期的な価値創造に取り組んでいきます。
私たちが向き合う「世界」、つまり顧客、事業パートナー、株主、従業員といったステークホルダーの皆さまを「もっと元気に」できるよう、これからもグループ一丸となって邁進してまいります。新たな挑戦に挑み続ける当社グループにぜひご期待ください。