決算レビュー
2024年12月期 通期決算レビュー
国内における2023年のスマートフォン個人保有率は78.9%まで伸長し、とりわけ20〜50代においては9割以上の高水準で普及し、量的拡大が進行しております。それとともに保有者一人一人の利用目的についても、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の利用率の高まりに伴って多様化しており、質的にも顕著な変化がうかがわれます(出所:総務省「令和5年版通信利用動向調査」)。このようにスマートフォンがインターネット利用デバイスの主流となる中で、各種サービス・アプリケーション市場においては、動画、音楽、電子書籍を始めとするコンテンツへの拡大が加速しているほか、ソーシャルメディアの活用方法もコミュニケーションのみに留まらず、決済や購買などの領域にも広がり、その影響力をより一層強めていることから、それぞれのメディア特性やデータ、AIを活用したマーケティング支援の需要は一段と高まっております。また、2023年の日本の広告市場においてインターネット広告費は3兆3,330億円(前年比107.8%)に達し、マスコミ四媒体広告費(2兆3,161億円、前年比96.6%)を上回っています(出所:株式会社電通「2023年日本の広告費」)。このように、コロナ禍を契機にあらゆる産業界においてデジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)の大きな波が生まれ、広告業界においてもデジタルマーケティングの需要がより一層高まっております。
このような環境のもと、主力であるデジタルマーケティング事業では、デジタル広告の販売と運用をはじめ、オンライン・オフライン統合によるマーケティング支援などを行うマーケティング・コミュニケーション領域が事業をけん引いたしました。メディアプラットフォーム事業では、事業ポートフォリオの見直しとコストの適正化を進めました。
これらの結果、収益は28,284百万円、営業利益は3,129百万円、Non-GAAP営業利益は3,197百万円、税引前当期利益は4,867百万円、当期利益は5,520百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は5,526百万円となりました。
※前連結会計年度が2022年10月1日から2023年12月31日までの15ヶ月間となっているため、財務報告ベースでの連結業績の対前期増減率は記載しておりません。
通期連結業績の概要
(単位: 百万円)
FY2020 | FY2021 | FY2022 | FY2023 | FY2024 | |
---|---|---|---|---|---|
収益 | 16,938 | 21,384 | 27,589 | 34,267 | 28,284 |
Non-GAAP営業利益 | 2,452 | 3,796 | 6,565 | 5,091 | 3,197 |
営業利益 | 2,274 | 3,650 | 6,166 | 4,949 | 3,129 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 | 1,464 | 2,607 | 5,734 | 4,319 | 5,526 |
【参考】売上高 | 76,489 | 97,606 | 130,205 | 169,719 | 145,996 |
通期連結業績の推移
セグメント別業績
(単位: 百万円)
FY2020 | FY2021 | FY2022 | FY2023 | FY2024 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
収益 |
||||||
デジタルマーケティング事業 | 15,807 | 18,869 | 25,862 | 32,112 | 26,810 | |
メディアプラットフォーム事業 | 2,487 | 2,885 | 3,297 | 5,839 | 1,703 | |
調整額 | -356 | -370 | -340 | -669 | -228 | |
17,938 | 21,384 | 28,819 | 37,281 | 28,284 | ||
Non-GAAP 営業利益 |
||||||
デジタルマーケティング事業 | 4,248 | 6,991 | 9,211 | 8,527 | 6,357 | |
メディアプラットフォーム事業 | -956 | -1,110 | -844 | -656 | -93 | |
調整額 | -1,840 | -2,085 | -2,512 | -3,445 | -3,067 | |
2,452 | 3,796 | 5,855 | 4,426 | 3,197 | ||
【参考】売上高
|
||||||
デジタルマーケティング事業 | 74,728 | 95,605 | 129,021 | 168,076 | 144,740 | |
メディアプラットフォーム事業 | 2,487 | 2,885 | 3,297 | 5,839 | 1,703 | |
調整額 | -726 | -884 | -884 | -1,181 | -447 | |
76,489 | 97,606 | 131,434 | 172,733 | 145,996 |
※1 FY2023につきましては、決算期変更により、2022年10月1日~2023年12月31日までの15か月間となっております。
※2 メディアプラットフォーム事業の収益及びNon-GAAP営業損失は、コミスマ㈱(旧 コミックスマート㈱)及びその子会社等の業績を非継続事業に組替表示する前の金額を記載しております。
2024年12月期デジタルマーケティング事業レビュー
当期においては、マーケティング・コミュニケーション領域が事業をけん引いたしました。
これらの結果、収益は26,810百万円、Non-GAAP営業利益は6,357百万円となりました。
※1 FY2023につきましては、決算期変更により、2022年10月1日~2023年12月31日までの15か月間となっているため、対前年増減比較について記載しておりません。
※2 電通グループ協業顧客数、電通グループ協業売上、および対売上構成比において、一部案件をオーガニックに振り替える遡及修正を実施しております。
2024年12月期メディアプラットフォーム事業レビュー
当期においては、事業ポートフォリオの見直しとコストの適正化を進めました。
これらの結果、収益は1,703百万円、Non-GAAP営業損失は93百万円となりました。
※1 FY2023につきましては、決算期変更により、2022年10月1日~2023年12月31日までの15か月間となっているため、対前年増減比較について記載しておりません。
※2 メディアプラットフォーム事業の収益及びNon-GAAP営業損失は、コミスマ㈱(旧 コミックスマート㈱)及びその子会社等の業績を非継続事業に組替表示する前の金額を記載しております。